2018年9月4日の台風21号は、初めて体験する大きい被害でした。
私の住んでいる大阪市内は台風21号の直撃コースで、自宅マンションは停電と断水が発生。復旧したのは10時間以上後の夜中、日が変わってからでした。
その時のあって良かったもの、なくて困ったものなどを書き残しておきます。
今後同じように災害で停電したらどうすればいいのか?という目安や、停電対策以外にも、地震や災害時のために備えておく防災グッズ選びの参考にどうぞ。
大阪はどうせ台風の被害はない…はずが
いつも大阪は台風が来ても大したことがなく、気付いたら過ぎていたとか朝起きたら過ぎていたというパターンばっかりでした。
台風21号もいつも通りだろうと甘く見ていたのですが、今回の被害を体験して考えを改めました(-_-;)
平成30年7月豪雨といい、今後はこういう大きい自然災害がいつどこで発生してもおかしくないなという実感です。
こればかりは自分が被害に遭わない実感が湧きづらいとは思いますが、少しでもこのブログを読んでくれた方の参考になれば幸いです。
14時過ぎにマンションが停電&断水に
この日はどうせ大したことないだろうとは思いつつ、電車が止まるという話もあったので念のために仕事を休んで家にいました。
するとお昼の2時過ぎに急にテレビが消え、停電が起きました。さらにガスは点くけど水道は出なくなりました。
ここで初めて気付いたのですが、我が家のマンションは水を汲み上げるポンプが電力式だったため、停電になると同時に断水も起きるのです。
実際にはマンションを購入する際に説明があったみたいですが、素人だったことと災害について甘く見ていたため記憶にありませんでした。
水が出ないのでトイレも流せない。電気がつかないのでエレベーターも動かない。
トイレをしたければ階段を上り下りして公園かどこか店に行くしかない状態にいきなり陥りました。
これからマンション購入を検討している方は、そのあたりの構造もよくチェックしておいた方が良いと思います。「最新の耐震構造だから大丈夫だろう」と油断していたら、思わぬところに落とし穴が…(~_~;)
そんな中で家にあってよかったものと、なくて困ったものです。
あってよかったもの
モバイルバッテリー
停電は一時的なものかと思いしばらく待つも、まったく復旧する様子がありません。
情報収集のためTwitterで『停電』と検索すると、関西全体の広範囲で停電が発生していることがわかりました。このあたりで復旧までけっこう時間がかかりそうだなと気付きました。
復旧しないならしないで、その場合の計画を立てたり諦めて寝たりもできるので、充電を気にせず通信を確保できるというのは大きいです。
万が一もっと大災害になった場合には避難場所や給水所、食糧の配給所などをスマホで探すことになると思いますが、その時に充電切れだと困ります。
情報が無いせいで危険なタイミングで動いてしまったり、無茶な行動に出てしまうリスクもあります。正しい情報は大切です。
普段は特にモバイルバッテリーを持ち歩いておらず旅行の時に持っていく程度ですが、容量が大きめのやつを買っておいてよかったです。
現代では生命線になる可能性もあるアイテムなので、持っていないなら絶対に用意しておいた方がいいと思います。
夫婦2人なら最低でも容量が10,000mAh、家族が多い場合などは20,000mAhのものがオススメです。目安として、10,000mAhはiPhone 6なら約4回、20,000mAhは約8回フル充電できるくらいの容量なので数日間停電になっても安心です。
また幸いにも電動自転車のバッテリーもUSBケーブルを繋いでスマホなどが充電できるタイプだったので、その点でもスマホの充電切れは気にしなくて済みました。
あと今回は携帯電話が通じたから良かったものの、携帯電話の電波自体が入らなくなる場合もあり得るので乾電池式のラジオも用意しておくとなお良いでしょう。
ただ各携帯電話会社は災害用の『移動基地局』を持っているので、携帯の電波は早めに復旧して使えるようになる確率が高いです。そのためラジオとは別にやはりモバイルバッテリーは用意しておく方が良いです。
※普通の携帯電話基地局は山の上の鉄塔やビルの上、商業施設の天井などに設置されていますが、移動基地局は自動車に搭載されています。被災地などに行って携帯電話を使えるようにしてくれます。
停電用の非常灯(安保灯)
普段はコンセントに刺さっていて、停電すると自動で電気が点くライトです。コンセントから取り外した後は単三電池で普通の懐中電灯と同じように使えます。
これは買ったわけではなくマンションに最初から備え付けられていたのですが、とても便利でした。
ちなみに普段停電していない時はコンセントからの電気で作動し、暗くなると足元を照らすセンサーライトとして使えます。
停電時のみ単三電池で動くので、いざという時に電池切れで光らないという心配は少ないです。
エネループ
普段からエネループをよく使うので10本以上ストックがあり、非常灯の電池が切れても全然大丈夫だという安心感がありました。もちろんラジオにも使えます。
エネループは最強です(^-^)
ちなみに電池の収納は、無印良品の『ポリプロピレンペンケース』がピッタリのサイズで便利です。
単三電池はポリプロピレンペンケース(大)、単四電池はポリプロピレンペンケース(小)がジャストサイズ。
ロウソク
たまたま何かで貰った虫除け用ロウソクがあったので、暗くなってからはそれを点けて明かりを確保できました。
ただ停電中にロウソクを倒してマンションの一室が全焼したという事故もあったようなので、取り扱いは十分に注意します。
電池やバッテリー式のLED照明があればその方が良いので、安全性を確保できないなら絶対に止めておきましょう。
注意点としては、お仏壇用などの細長いタイプは倒れる危険性があるのでNG。絶対に倒れない太くて短い安定性のあるものに限ります。
炎が大きくなりすぎるものもNG。1本だけで明るくしようとせず、小さい炎のロウソクを何本か使う方が良いです。
裸で使わずランタンなどに入れる。ランタンが無い場合は倒れても絶対に燃え広がらない物の上に置いて使うなど。断水中に火事になると終わりなので、最大限気を付けてください。
うちにあったロウソクは太くて短いタイプで安定性がありましたが、さらにアルミホイルを敷いたフライパンの上に立てて使いました
アルミホイルは燃えない以外にも、ロウソクの光を反射・拡散して明るくなる効果もあるので併用すると良いでしょう。
冷蔵庫も止まっているので買っていたケーキをロウソクの光で食べて、無駄にお誕生日パーティーっぽい雰囲気になりました。
アロマキャンドルの成分は犬や猫などの動物にはダメな場合がほとんどなので、ペットを飼っている場合は普通のロウソクを使ってください。
保冷剤
ケーキなどについてくる保冷材を使い道もないまま冷凍庫に溜め込んでしまっていたのですが、今回はそのおかげで助かりました。
10時間以上の停電があったにも関わらず、アイスがこのくらいの融け具合で済みました。
ちなみに冷蔵庫や冷凍庫は開ければ開けるほど温度が上がるので、食べきれない場合は様子を見たい気持ちをぐっとこらえて封印しておきましょう。
ウェットティッシュ
ペット用のノンアルコールウェットティッシュの買い置きがいっぱいあったので、手を拭いたりできて助かりました。
人間しかいないならアルコール付きの方が除菌も出来ていいと思います。
汗拭きシート
停電で扇風機すら動かない中、汗拭きシートの存在に助けられました。ベタつく汗を拭けるだけで、だいぶ不快指数が下がったと思います。
停電と断水が復旧しないので風呂に入れないまま寝たのですが、汗拭きシートで拭くだけでも汗でベトベトのままベッドに寝るよりは精神的に楽でした。
猫のトイレ砂
今回はマンション単位の断水だったので幸いにも使わなくて済みましたが、最悪の場合は猫のトイレ砂があるという安心感はありました…笑
これも常に買い置きして2袋くらいはストックしておいた方がいいですね。
Twitterをやっていない人でも『Twitter 検索』などの単語で検索するとツイートを見られるので、いざという時にはTwitterで情報を確認するのはオススメです。
普段使わないとしても防災用としてアカウント登録しておくのも良いと思います。
今回、関西電力の公式サイトもトラブルで更新できない状況になっていましたが、替わりにTwitterで情報が更新されていました。もはやインフラの一部とも言えるでしょう。
ただ古い情報が混在する場合もあるので、しっかり投稿時間は確認しましょう。
無くて困ったもの
水
基本中の基本の水ですが、我が家には備蓄用の水がありませんでした。どうせいつものように何もないだろうと甘く見ていたので風呂の水も溜めていませんでした。
今回はマンション単位の断水だったので普通に外で水を買えましたが、もし地域全体の断水だったらもう売り切れていて買えなかったと思います。水を持って階段上がるのもツラかったです。
前述の通り停電&断水でもガスは普通に使えたので、水さえあればお湯を沸かしてカップ麺を食べたりもできます。
なお2リットルのペットボトルはトイレに使うとすぐなくなるので、飲み水と別に生活用として今後は風呂の水は絶対溜めた方が良いなと思いました。何もなかったら洗濯とかに使えばいいだけなので。
ただ屋上に貯水タンクがあるタイプのマンションだと、全戸で風呂の水を一斉に溜めだすと飲料分も空になるのでダメだという説も聞いたことがあります。
これは住んでいるマンション次第かもしれないので、しっかり確認した方が良さそうです。
ちなみにトイレの水として使う場合は、便器に直接水を流すのがいいみたいです。
一度タンクに溜めてから普通にレバーをひねって流すのが良いと聞いたことがあったのですが、TOTOが正式に否定していました。
断水の場合のトイレの使用(洗浄方法)について| 緊急用応急処置とサポート | お客様サポート | TOTO
液体歯みがき
普段はあるのですが、ちょうど切らしていたため後で買いに行きました。
風呂の水で歯みがきするのはちょっと抵抗があったり、飲料水は勿体なかったりするので、こういう時は液体歯みがきは特に便利だなと思いました。
私は歯みがきを長時間できないことがすごく嫌なタイプなので、個人的にはけっこう重要です。普段は歯磨き粉派の方もいざという時のために1本備蓄しておいても良いかもしれません。
新聞紙
窓のサッシの隙間(通気孔)から雨水が入り込んできてブクブク泡立っていたのですが、サッシに新聞を引いて通気口を塞ぐと良いそうです。
沖縄など台風が多い地域では当然の知恵みたいですね(;^_^A
うちは新聞を取ってないので古新聞もなく、とりあえずタオルでしのぎました。次回同じようなことになればポストに入るチラシで防ごうと思います。
雨が止んでわかった被害の大きさ
強風で色々な物が空を飛んでいたり、大雨で窓から浸水したりしていた時も怖かったのですが、雨が止んでからはなおさら被害の大きさがわかりました。
これまでの台風では見たことがない光景。
家のベランダが外れて落ちている様子。床板が凧のように風を受けたのでしょうか?
トタン屋根が剥がされて飛んでいっています。
店の天井が落下。風雨を避けるために建物の軒先に避難することが必ずしも安全ではないという衝撃の事実…非難する際にも十分注意しなくてはいけません。
居酒屋の看板が落下。看板系は本当に危ない。
太い街路樹が根こそぎ抜かれて倒れています。他にも何本も折れたり倒れた街路樹が道をふさいでいました。車道側に倒れると自動車事故にも繋がります。
屋根瓦が落ちて割れていました。もし傘をさしてここを歩いていたら、上から落ちてくる瓦には絶対気付けないと思います。建物の真横も危ない。
台風が去った後に虹が出ていました…台風一過というにはちょっと大きすぎる被害でした(^_^;)
ただし、関空や南港、神戸などはもっと大変な被害だったようで、停電復旧後に改めてニュースを見てまた驚きました。
そして6日には北海道でも大地震が…被害に遭われた方の、1日も早い復旧をお祈りします。
このブログでは夫婦と2匹の猫の日々のあれこれを書き綴っています。
よかったら読者登録をお願いします(=^・^=)