それは新築マンションに引っ越しをしてしばらく経ったある日のこと…
我が家の2匹の猫のうち黒猫だけ、お腹の毛が薄くなって地肌が見えていることに気付きました。
様子を観察していると、原因はどうやら毛づくろいのしすぎのようでした。ずっと同じところを舐め続けていて、どう見ても舐めすぎです。
それからハゲを治すために色々な方法を試してみましたが、治るどころか徐々に範囲が広がって悪化している有様…
今回、最終手段として『エリザベスウエア』という犬猫用の服と、『アトピカ』という薬を購入し使うことにしました。
毛づくろいのしすぎで猫のお腹がハゲてしまった
過剰な毛づくろいではげたり、炎症、傷や出血、カサブタなどの症状が起きることを『舐性皮膚炎(しせいひふえん)』と言うそうです。
正式な名称もあるれっきとした病気で、猫にはけっこう頻繁に起こりうることのようです。特に猫の舌はザラザラなので、やりすぎると毛を抜いてしまったり皮膚を傷つけてしまうのです。
問題の黒猫。楽しく遊んでいてもハゲたお腹が悲しい…
過剰グルーミングの原因
動物病院で診てもらったところ、過剰グルーミングの原因は大きく分けると2パターンあるとのことでした。
原因によって対応方法も異なりますが、どちらも猫が自分で治すことは難しいようです。
皮膚への刺激が原因の場合
皮膚になんらかの刺激が加わり、それを取り除くために舐めはじめるパターンです。
- アレルギー(アトピー、ハウスダスト、食物など)
- 虫刺され(ノミ、ダニなど)
- ケガ(痛み、痒みなど)
- 付着物(汚れや液体など)
ストレスが原因の場合
何らかのストレスを感じて、リラックスのために毛づくろいをするパターンです。
- 生活環境の変化
- 同居猫との仲が悪い
- 飼い主が遊んでくれない
- トイレが汚い
- 騒音などで落ち着けない
また割合は少ないですが、その他にも脳の疾患、内臓の病気、関節の痛みなどが原因の場合もあるようです。
我が家の猫の原因切り分け
前の家では全くハゲておらず、今の新築マンションに引っ越してきてからハゲ出したことから、まず環境の変化によるストレスを疑いました。
しかし最初の数日こそビクビクしていましたが、1か月も経つ頃には人間よりも新しい家でくつろいでいたのでこれは無さそう。
新しい家は防音性や日当たりなども良いので、むしろ前の家よりもリラックスしています。
ただし新築ならではの問題もあるようで、次にそれを疑いました。それは『シックハウス症候群』。
フローリングの木材や壁などに使われている有機溶剤・防腐剤・防虫剤などが体に付着し、それを舐めとっているのではないか?と考えたのです。
しかし最近の新築はシックハウス症候群対策も進んでいることや、新築から数か月経っても舐め続けているので、この可能性も低いように思えました。
また我が家の猫2匹は一緒に生まれた兄弟なのですが、もう片方のお腹の毛はフサフサです。兄弟でも一方だけアレルギーを持っていることは十分あり得ますが、その他の要因なども考えた結果違う気がしました。
その他に前の家から変化があったことや悪化したことは特になかったため、結局確実な原因は突き止められませんでした。
黒猫なのでハゲが余計に目立ちます。
獣医さんに聞いた治療方法
獣医さんの見解では、何かきっかけがあり舐め癖がついてしまった可能性が高いとのことでした。舐め始めたきっかけが解決していても、癖で舐め続けてしまう猫も多いそうです。
また確率は低いものの、アレルギーが原因の可能性もあるとのことでした。
それぞれの対策とメリット、デメリットを教えてもらいました。
舐め癖がついている場合
エリザベスカラーを着けて舐められないようにします。物理的に舐めることができないため、本当に舐め癖だけの場合は確実に治ります。
ただし毛が生え揃うまでけっこうな期間エリザベスカラーを着けることになりますので、猫にとってはストレスになります。
またエリザベスカラーを着けていても舐められる部分があると集中的に舐めて、今度はそこがハゲる場合も…
アレルギーの場合
薬を飲ませる投薬治療です。1か月程度投薬を続けて様子を見ます。アレルギー疾患が原因の場合は治る可能性が高いです。
デメリットは治療費がかかることと、薬が猫に負担になる場合があります。また猫によっては飲ませるのに苦労する場合も。
獣医さんの判断
最初に動物病院に行った時はお腹がハゲはじめた頃でした。獣医さんも一過性のものと思ったのか、とりあえず様子を見てみればどうかと提案されました。
私もエリザベスカラーなどは猫のストレスになると思い、いったん様子を見ることに決めました。
しかしそれから半年程経ってもハゲは治らず…最初に書いた通り徐々に範囲が広がっている有様です。
お腹の毛づくろいに気付いた時には気をそらせて止めたりしていましたが、仕事などで家を空けている間はどうしようもありません。
そこで改めて動物病院に行きましたが、やはり以前と同じくエリザベスカラーか薬しかないというお話だったので、薬を購入することにしました。
『アトピカ内用液』購入
値段を聞かないまま薬を頼んだのですが、なんと2万4000円ほどする薬でした。
以前に別の薬をもらった時は2000円くらいだったので、今回もそれくらいだと思っていたら10倍以上…
会計時に値段を知らされて一瞬ビックリしましたが、この薬しかないっぽいので買いました。心の準備もあるので、さすがに最初に言って欲しいところでした(^_^;)
そして正確なアレルギー検査とかをしないまま、薬を飲ませても大丈夫なのか?という疑問もありましたが、獣医師がOKを出したので大丈夫なのでしょう…素人である自分の判断よりは獣医師の判断を信じます。
ただ動物病院にも常にストックがあるような薬ではないらしく、取り寄せになるとのこと。ちょうどお盆期間だったので1週間くらいかかるかもと言われたのですが、翌日届いたと連絡がありました。
ちなみに「アトピー痕がピカピカになる」という小林製薬的なネーミングセンスかと思ったら、スイスの薬みたいです。英語では『atopica』と表記されていました。
【追記】
動物病院だと2万4000円ですが、うさパラという輸入代行サイトでは同じ17ml入りが8000円強で購入できます。
中身も英語表記であること以外は同じなので、2回目からはずっとうさパラで購入しています。
『エリザベスウエア』購入
薬が届くまで1週間くらいかかるとのことだったので、その間に少しでもハゲを治せればと思い、同時進行で『エリザベスウエア』という犬猫の術後服を購入しました。
エリザベスカラーの服バージョンなのですが、獣医師監修で作成されているらしく猫へのストレスや負担が少ないとのことで、良さそうだと思いました。
価格は3000円ちょっと。
これまで猫に服を着せたことはなく、完全室内飼いなので首輪もしたことがないのですが、エリザベスカラーに比べればマシなことは確実です。
かかりつけの獣医師はウエアの存在を知らなかったのか他院の関連商品だからか、カラーしか教えてくれませんでした。
最初にウエアの存在を知っていれば薬の前に試したのですが…
ちなみに楽天で買ったらクロネコヤマトのネコポスで届きました。
8月17日はアメリカでは『黒ネコ感謝の日』という記念日だそうです。黒猫の日に黒猫のための服がクロネコヤマトのネコポスで…たまたまですが、ちょっと奇遇な感じですね。
経過を観察
というわけで、結果的にアトピカとエリザベスウエアの両方が同時に揃ってしまいました。
本来なら原因切り分けのために片方ずつ試したほうが良いとは思いますが、目的はハゲ治療なのでもう両方とも使っていきます。
アトピカとエリザベスウエア、それぞれしばらく使ってみて効果や感想をまたブログに書きたいと思います。
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